一般社団法人 日本甲冑武具研究保存会

The Association for the Research and Preservation of Japanese Helmets and Armor

令和元年度2月本部月例研究会のご報告

「胴丸と丸胴」

令和2年2月9日(日)の本部月例研究会は菅野茂雄氏(当会常務理事)が担当しました。昨年、メトロポリタン美術館で講師が画像を使って説明された甲冑変遷史や桃山期の胴の特徴を

踏まえ、「胴丸」と「丸胴」の違いや時代による変遷を解説していただきました。

初めに講師がメトロポリタン美術館で使用した写真をプロジェクターを使って説明していただきました。大まかな甲冑の変遷史としては

1)馬が出現しそれを使用した時代の甲冑、2)鉄砲が伝来しその時代の甲冑、3)平和な時代(江戸期)の甲冑とに分け講演されたそうです。

次に講師と会員に準備していただいた胴丸・丸胴9領を用い、胴丸と丸胴の違いや丸胴の作成時期による変化について説明していただきました。

胴丸の胸板は正面から見ると直線で前立挙(まえたてあげ)2段、後立挙3段、長側(ながかわ)4段。丸胴は脇板の形状が山形(やまなり)で蝶番が無く、

前立挙3段、後立挙4段、長側5段が特徴とのことです。

ただし、丸胴の胴を構成する段数の規則性は全てに当てはまるものではなく、構成する段数が異なるものもあるとのことです。

また室町時代に形式区分上の腹巻と胴丸の名称が逆転し、この呼称が現在使用されているとの説明もありました。

最後の質問や意見交換の時間には色々な質問が出ましたが、菅野常務理事には丁寧に説明をしていただきました。今回の例会は、35名の参加者で大変盛況な研究会となりました。