5月本部月例研究会報告.
まさに五月晴れとなった5月の研究会は32名参加という盛会となりました。
講師の当会、日野評議員は、
登米伊達家の資料集発刊に携わるなど伊達家中の武具に精通し、
なお伊達領(講師によると「藩」という呼び名も
幕末から使用されたということです)支配についても詳しく解説しました。
主題の「也」字前立で知られる具足は、
以前に白石宗実所用とされていたが、「登米群史」等も引用して
伊達宗直の着領であると説明しました。
家臣団の構成についても中世の組織形態を色濃く踏襲している事、
また家紋についても江戸時代に盛んに下賜された結果、
家紋入り器物のいずれがお屋形様(藩主)の使用品かの判別が
難しい事などを興味深く聞きました。
「早乙女家親銘」変り兜と「康重」銘上州鉢も素晴らしく
上州鉢に詳しい永田常務理事も
この「康重」は、改造されて惜しい事だが
数少ない同作である可能性が高いと説明しました。
まことに学ぶことの多い例会となりました。