5月本部月例研究会報告.
五月の本部研究例会は夏の入り口を思わせる晴天の中、『脇当の持ち寄り研究会』と題して
20名近くの出席者を得て25日に当会事務所で開かれました。
初めて例会担当となる棟方貞夫評議員の滞りない進行で白綾会長持参の室町時代後期脇当をはじめ
優品を前に忌憚のない意見交換が行われて実に有意義な月例研究会となりました。
当日は、歯科医師、装具士と体の仕組み機能をよく知る会員から神経、太い動脈が走る「脇」
を守る目的の重要性が指摘されました。以前から疑問に思っていたとして小松常務理事から
何故、甲冑の胴と併用されたのなら衣擦れのある脇当下部に傷み、擦れがないのかと疑問が出されました。
それぞれが意見を述べる中で弱小な武器でも致命傷になる喉は喉輪、脇は脇当と経験的に
その部分だけを守る武装形態があってもいいのではないかと若手を中心に意見がまとまりました。
これは甲冑着用の新しい見方と言ってもよく、皆上気するほどの興奮を覚えました。
立証は難しいと思いますが良い研究課題の誕生と言えます。