一般社団法人 日本甲冑武具研究保存会

The Association for the Research and Preservation of Japanese Helmets and Armor

平成29年5月本部月例研究会のご報告.

5月14日(日)は水稲荷神社参集室を会場に会員他26人の参加者がありました。当日は4人の会員が合計29腰の佩楯をお持ちいただきました。桃山時代から江戸時代のもので、板佩楯・骨牌金佩楯・篠佩楯・瓦佩楯・宝幢佩楯・馬鎧札佩楯・鎖佩楯・伊予佩楯等様々な種類のものを直接手に取って見る機会となりました。
最初に8腰持ってきていただいた当会常務理事、菅野茂雄氏から当日用意した2枚の資料に掲載した名所について、着装上不可欠な吊緒(つりお)と、一文字革の下部に設ける於女里(おめり)は家地の保護のために必要なので併せて知って欲しいとの指摘がありました。長年野馬追に参加されている経験から、馬に乗った時に必要となる鞭の持ち方や佩楯へ鞭を挿すときやり方を説明いただきました。また佩楯の着装を正しく知っている方は意外に少なく、誤った着装法が解説されていることなども紹介があり、相馬で現在行われている着装法を実演いただきました。併せて板佩楯の桃山時代と江戸時代の一般的な見分け方の解説もありました
副会長の松本国彦氏からは各佩楯の分りやすい解説があり、太腿は大切な血管が通っているため重要な防具である。しかし兜や胴とは異なり使用による痛みも激しい消耗品なため、時代が上がるものは少ないことなどの解説もありました。

 

 

 

テキストのコピーはできません。