平成29年11月本部月例研究会のご報告.
「古頭形兜について」をテーマに11月26日(日)水稲荷神社参集室を会場に行われました。京都から本部月例研究会へ初めて参加したという会員やHPで本部月例研究会の活動を知って会員ではないが参加してみましたという人を含め35人の参加者がありました。当日は講師の松本国彦副会長の他、3人の会員が貴重な古頭形兜を持参し合計17頭を展示しながらの研究会でした。
今回の資料に引用した、「当保存会」設立当初から会員だった故浅野誠一氏が書かれた『兜のみかた-頭形兜考』について、最初に簡単な説明がされた後テーマに沿って解説されました。
講師から一般的な頭形兜、日根野頭形兜と越中頭形兜の説明があり、次に今回のテーマ“古頭形兜”の特徴について解説がありました。従来の本部月例研究会では贋作についての注意喚起は行われてきませんでしたが、今回の研究会では贋作が2005年以降の一時期、頻繁にネット販売されていたことが紹介されました。参加者の一部の方には周知の事実だったようですが、知らなかった参加者も多いように見受けられました。
参加者からは古頭形兜の特徴の一つである天辺の六曜の孔についての質問が出されました。講師からは仏教との関係が紹介されましたが、実証的な研究が進んでいないことも併せて説明が有りました。日本国内では最近関心が高まりつつある古頭形兜は、他の甲冑武具類と異なり海外ではまだ注目を浴びていない。しかし、これからは関心が高まることも考えられる旨の情報提供も講師からありました。